草履と下駄を区別する最大の要素は、「台の素材」と「底面の構造」にあります。両者の構造的な差異を理解しておくと、店頭や通販で選ぶ際にも迷うことがなくなります。
まず草履は、芯材にコルクや硬質ゴムを用い、表面(天)や側面(巻き)に牛革、合皮、織物(帯地や錦織)、畳表などを張り付けて仕上げています。底面には革や耐摩耗性のゴムが平らに貼られており、歩行時の消音性とクッション性に優れているのが特徴です。
一方、下駄は台が天然木(主に桐、杉、檜など)の削り出しで作られています。底面には「歯」と呼ばれる突起がある二枚歯や、スロープ状になった千両(のめり)、底が平らな右近(うこん)などがあり、木ならではの軽快な足音(カラコロという音)が響く構造になっています。