数ある名作の中でも、当時の少女たちを驚愕させ、大人たちを絶句させた「三大伝説付録」を詳細に検証します。
第一に語り継ぐべきは、2017年4月号の特別付録として世に放たれた卓上小型掃除機「そうじ機 スイ~ぽん」に代表されるちゃお付録 掃除機です。単4形乾電池をセットしてスイッチを入れると、内部のファンが甲高い音を立てて回転し、机の上の消しゴムかすをぐんぐん吸い込んでいく本格仕様でした。「ダイソンか、ちゃおかの二択」とSNSで話題を呼び、あまりの吸引力と完成度の高さに、大人のガジェットマニアや情報番組までもがこぞって取り上げる社会現象に発展しました。
第二の金字塔が、2013年および2014年版で頂点を極めたちゃお付録 トレース台(ライトボックス)です。ちゃお付録 まんが家セットの一環として登場したこのアイテムは、LEDバックライトを内蔵し、下絵の上に原稿用紙を重ねることでプロさながらのトレス作業を可能にしました。スクリーントーンやミリペン、専用原稿用紙まで同梱されたこのセットは、日本全国の絵を描く少女たちに「プロ漫画家の執筆環境」を瞬時に提供し、実際にこの付録をきっかけに絵の道を志した同人作家やイラストレーターが令和のクリエイティブシーンで数多く活躍しています。
そして第三の衝撃が、ギミックの極致と言われたちゃお付録 ATM型貯金箱です。付属の専用プラスチック製キャッシュカードを差し込み、自分で設定した4桁の暗証番号を入力しなければ引き出しトレーが開かないという、銀行ATMの仕組みを完全にシミュレートした機構でした。玩具売り場で数千円で販売されている知育玩具と同等のセキュリティギミックが、わずか数百円の本誌に付いてくるという事実そのものが、女児たちの所有欲を強烈に刺激しました。
さらにこれら以外にも、卓上ハンディファンや超音波加湿器、電動美顔ローラーなど、少女漫画の枠を超越したちゃお付録 家電シリーズが連月のように投下され、毎号の発売日にはネット上で「ちゃお編集部はどこへ向かっているのか」と畏敬の念を込めたツッコミが飛び交ったのです。