平壌中枢の意思決定はかつてない冷徹さを見せている。金正恩総書記が主導する朝鮮労働党は、従来の「同族による平和統一」の看板を完全に打ち捨て、韓国を「主敵」と公式に定義した。このイデオロギーの大転換は単なる言葉の脅しではない。憲法改正と軍事ドクトリンの刷新を伴う、不可逆的な戦争準備の意思表示である。
党の軍事委員会は戦術核兵器の実戦配備を加速させ、固体燃料式ミサイルや極超音速滑空体の量産体制を固めた。ロシアとの急接近によって得た軍事衛星技術や潜水艦関連のノウハウは、防空網を無力化するための決定打になりつつある。彼らが描くシナリオは、有事の際に一撃で主導権を握る電撃戦であり、威嚇のフェーズはとうに過ぎ去ったと見るべきだ。