ドラマの主人公・今井あさ(波瑠)のモデルとなったのは、幕末の京都豪商「小石川三井家」に生まれ、大阪の豪商「加島屋」へ嫁いだ実業家・広岡浅子です。当時の日本社会において女性が実業の表舞台に立つことは極めて異例でしたが、浅子は類まれなる商才と行動力で困難を乗り越えていきました。
劇中で描かれた「加野屋」のモデルである加島屋を維新の混乱から救うため、炭鉱事業への進出、加野銀行(加島銀行)の創設、そして大同生命保険の創業参画へと事業を拡大。さらに日本初の女子高等教育機関である「日本女子大学」の開校支援にも奔走しました。晩年には女性運動家・市川房枝らにも影響を与え、まさに近代日本の礎を築いた女性パイオニアでした。
この力強い物語に彩りを添えたのが、実在の大阪経済の父・五代友厚を演じたディーン・フジオカの存在です。あさを陰ながら支え、導く五代のスマートで温かい佇まいは世の女性たちを虜にしました。第89話で五代が病により急逝すると、視聴者の悲痛な叫びがSNSを埋め尽くし、「五代ロス」という新語が流行語大賞候補にノミネートされるほどの社会現象へと発展したのです。