朝ドラの歴史を振り返る上で欠かせないのが、画面に現れるだけで空気を一変させる名バイプレイヤーたちの足跡だ。その代表格と言えるのが、木南晴夏と江口のりこである。二人が見せる「主役を喰う」ほどの強烈な芝居は、一朝一夕で培われたものではない。
木南晴夏は、下積み時代から喜劇からシリアスな劇伴まで幅広い役柄を泥臭く演じ分けてきた。彼女が朝ドラで見せる絶妙なの間合いと親近感あふれる立ち振る舞いは、長年の下積みと舞台経験がもたらした賜物だ。一方、江口のりこは、劇団東京乾電池で磨いた圧倒的な異彩とシュールな間合いで、登場した瞬間に画面の主導権を握る。かつてアパートの風呂なし生活を送りながら演技に打ち込んだという泥臭い意外な経歴が、彼女たちの演技に他者には真似できない人間味と深みを与えているのだ。