いびき録音の真の価値は、単にいびきのうるささを測ることではなく、生命に関わる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の予兆を捉える点にある。激しいいびきが数十秒間ぴたっと止まり、その直後に「ガハッ」と息を吹き返すような詰まった音が録音されていた場合、気道が完全に塞がっている可能性が高い。
厚生労働省の統計や最新の疫学調査によれば、国内のSAS潜在患者数は数百万人規模に上ると推計されているが、その多くが自覚症状のないまま放置されている。アプリで取得した生の音声データと発生頻度のログは、呼吸器内科や睡眠外来を受診する際、医師にとって極めて貴重な一次判断材料となる。診察時にスマホの再生ボタンを押すだけで、受診の必要性や精密検査の優先度をスムーズに判断してもらえるという意外な活用メリットが存在する。