ここまで危険性を解説してきましたが、誤解してはならないのは「ラジオ体操というプログラム自体は極めて優秀な全身運動である」という事実です。ラジオ体操第1の健康効果を医学的根拠から検証すると、以下のような優れた特徴を持っています。
約3分15秒の短い構成の中に、全身のおよそ400箇所に及ぶ筋肉と関節をくまなく動かす13種類の動作が緻密に計算されて組み込まれています。背骨を伸ばす、体側を曲げる、腕を大きく回すといった動作は、肩こりや腰痛の予防、基礎代謝の向上、リンパや血流の改善に大きな威力を発揮します。運動強度を示すMETs(メッツ)値で換算しても、ラジオ体操第1は約4.0METsと、一般的なウォーキングや軽快な散歩に匹敵するカロリー消費量を誇ります。
つまり、体操の内容自体には何ひとつ罪はありません。「起床直後の脱水状態」という最悪のタイミングを避け、体がしっかりと目覚めた状態で行えば、現代人にとって理想的なエクササイズとなります。