車高が高い車のメリットとして真っ先に挙げられるのが、運転しやすい視界の広さです。一般的なセダンのアイポイントが地上からおよそ1,100mm〜1,200mmであるのに対し、ミドルクラスSUVでは1,400mm前後、ミニバンやハイト系軽自動車では1,500mm前後に達します。この200〜300mmの差がもたらす視界の広がりは、交差点での右左折時や合流時における歩行者・自転車の早期発見に直結します。
また、日常の使い勝手において利用者の満足度が極めて高い要素が、腰を落とさずに乗降できる人間工学的な利点です。セダンでは深く屈み込む動作が必要になり、スポーツカーでは腰痛持ちのドライバーにとって乗り降り自体が苦痛になりがちです。対して、ヒップポイントが地上650mm〜750mm前後に設定された車種は、立ち姿勢のまま横に腰をスライドさせる感覚でスムーズに乗り降りできます。これは乳幼児をチャイルドシートへ乗せ降ろしする子育て世代や、足腰に不安を抱えるシニア世代にとって、日々の身体的負荷を劇的に軽減するポイントです。
室内空間の容積拡大も大きな恩恵をもたらします。頭上空間のクリアランスが広いことで長距離ドライブ時の圧迫感が解消されるほか、ラゲッジスペースの天地高を活かした積載能力は、アウトドアギアの運搬から災害時の車中泊まで多用途な使いやすさを約束します。