車の排気量とは何か?自動車税・燃費・パワーの劇的差と失敗しない選び方

車の排気量とは何か?自動車税・燃費・パワーの劇的差と失敗しない選び方

車の排気量とは何か?自動車税・燃費・パワーの劇的差と失敗しない選び方の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

自動車メディアやWeb上の議論において、いまだに根強く残るのが「排気量=車の格付け」とする昭和・平成的な排気量信仰です。しかし、近年のパワートレイン技術はこの固定観念を完全に過去のものへと追いやっています。

代表的な技術革新が「ダウンサイジングターボ」です。過給機(ターボチャージャー)によってシリンダー内に圧縮した空気を強制的に送り込むことで、小排気量でありながら1クラスから2クラス上の自然吸気エンジンに匹敵するトルクを叩き出します。例えば、近年の1.5L直列4気筒ターボエンジンは、従来の2.4L〜2.5L自然吸気エンジンと同等の最大トルク(約24〜25kgf・m)を、わずか1,500回転前後の極めて低い回転域から発生させます。結果として、「税金は1.5L枠(年間30,500円)で抑えつつ、走りは2.5L並みの力強さを手に入れる」という合理的な選択が当たり前になりました。

さらに、シリーズハイブリッド(日産のe-POWERなど)やプラグインハイブリッド(PHEV)の台頭により、排気量の役割そのものが根底から変化しています。日産のセレナe-POWERに搭載されている1.4Lエンジンは、タイヤを直接駆動させるためではなく、バッテリーへ電気を供給する「発電専用機」として機能します。車を動かすのは強力な電気モーターであるため、排気量が小さくても発進時から最大トルクを瞬時に発揮し、静かで力強い加速を実現しています。

完全な電気自動車(EV)に至っては、そもそもガソリンを燃焼させるエンジンを積んでいないため排気量自体が「0cc」です。この場合、現行の自動車税制では「1.0L以下」の最安区分(年額25,000円)が適用されます。排気量の大きさだけで動力性能や車のヒエラルキーを測る行為は、現代のモビリティ市場において完全に意味を失っています。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。