かつての怪談めいた雰囲気とは対照的に、現在の安鎮坂は都内屈指の爽快な景観を誇る散策スポットとなっています。片側には赤坂御用地の濃密な照葉樹林が広がり、季節ごとに表情を変える自然の息吹を間近に感じることができます。
春には新緑が芽吹き、秋には黄金色のイチョウや紅葉が御用地の塀越しに顔を覗かせます。歩道は段差が少なく整備されており、排気ガスの影響も比較的少ないため、ウォーキングやカメラ散歩を楽しむ人々に親しまれています。
坂の途中からは迎賓館のクラシカルな門扉や木々の隙間から建物の優美なシルエットを垣間見ることができ、歴史の重層性と都心の開放感が同時に味わえる稀有な空間となっています。