池袋のストリートカルチャーを語る上で欠かせないのが、石田衣良氏の小説および宮藤官九郎氏脚本によるドラマ『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』の存在です。作中に登場する黄色を纏うカラーギャング集団「G-Boys」や、窪塚洋介氏が演じたカリスマ的リーダー「キング(タカシ)」の存在は、当時のユースカルチャーに絶大な影響を与えました。
ドラマのヒットにより「池袋には本当にG-Boysが存在したのか」という疑問が長年囁かれてきましたが、結論から言えば完全な同名組織は実在しないものの、明確なモデルとなった実在グループは複数存在していました。当時、池袋西口公園を根城にしていた複数のチームの生態や、若者たちの間でカリスマと称された実在の不良リーダーたちのエピソードが巧妙にサンプリングされ、物語へと昇華されたのです。
しかし、フィクションで描かれたような「義理人情に厚い若者たちの自警団的側面」は極めて薄く、現実の抗争現場は金品強盗や集団暴行、恐喝が横行する極めて冷酷な弱肉強食の世界でした。ドラマの影響で地方から「カラーギャングに入りたい」と上京してきた若者が、現実のストリートの洗礼を受けてトラブルに巻き込まれるケースも多発しました。