赤木渓水郷の門をくぐると、まず耳に飛び込んでくるのは激しくも耳に心地よい清流の轟音と、木々の間を吹き抜ける冷涼な風です。都会のコンクリートジャングルで消耗した体温が、一瞬にして数度下がるかのような清々しさに包まれます。
看板メニューである赤木渓水郷のそうめん流しは、自然の地形を巧みに生かした涼味満点の仕掛けが特徴です。透き通った天然の冷水に泳ぐそうめんは、引き締まった心地よいコシと喉越しを誇り、特製の出汁つゆと薬味がその風味を際立たせます。一般的な家庭や屋内の外食では決して味わえない、水の冷たさと空気の清澄さが調味料として機能していることを実感させられます。
さらに家族連れやグループ客の歓声が絶えないのが、併設された生簀でのマス釣りおよび鮎(アユ)掛け体験です。貸し竿を手にして糸を垂らせば、清流を俊敏に泳ぐニジマスが力強い引きを見せてくれます。釣り上げたばかりの獲物はその場で下処理され、熟練の火加減による炭火塩焼きとして提供されます。パリッと焼き上がった皮目と、ふっくらと湯気を上げる白身の甘みは、まさに獲れたてでしか味わえない贅沢の極みです。
川魚のみならず、肉の旨味を豪快に楽しみたい来訪者から絶大な支持を得ているのが地鶏炭火焼きです。炭火の遠赤外線で余分な脂を落としながらじっくりと焼き上げられた地鶏は、弾力のある歯ごたえと噛むほどに溢れ出す濃厚な肉汁がたまりません。渓流の涼風のなかで立ち上る煙と香ばしい匂いは、日常のストレスを瞬時に吹き飛ばす力を持っています。