「寄付したお金の25%がピンハネされている」という告発調の噂も、ネット上で長年拡散され続けている。この疑惑の根拠となっているのは、日本ユニセフ協会が公表している財務規程だ。実際に集まった寄付金のうち、最大25%が国内での広報活動費や管理費、募金集金コストに充てられ、残りの75%以上が国連本部へ送金される仕組みになっている。
これを「中抜き」「ピンハネ」と批判する声は根強い。だが、国際協力・人道支援業界(NGO・NPO)や日本赤十字社などの活動実態と比較すると、景色は違って見える。民間から巨額の資金を安定して調達し、領収書の発行や監査、広報キャンペーンを維持するには相応の人件費とインフラ費用が不可欠だからだ。世界的なチャリティ評価基準においても、管理・調達コストが20〜25%前後に収まっている団体は「適正な経費率」とみなされることが多い。
問題の本質は経費率の高さそのものではなく、「集まった全額がそのまま現地の子どもに届く」という過度な思い込みと、現実の組織運営コストとのギャップにある。最新の財務諸表でもこの配分比率は監査法人によって厳格に監査されているが、無給のボランティアだけで国際支援が成り立つという幻想が、疑惑を再生産し続けている。