コード譜共有サイトには、椎名林檎の楽曲に対して独特のコメントが並ぶ。一般的なJ-POPのコード譜では「簡単」「初心者向け」といった評価が多いが、椎名楽曲のページでは「押さえ方は簡単なのに進行が読めない」「耳コピが異様に難しい」という声が目立つ。
あるユーザーは『幸福論』のコード譜に対して、「最初はカノン進行かと思ったらBメロで裏切られる。椎名さんは安心させてくれない」と書き込む。別のユーザーは『ここでキスして』のウクレレコードを試し、「コードそのものは3つしか使っていないのに、リズムと歌メロで全く別の曲に聞こえる」と分析する。こうした声が示すのは、椎名林檎のコード進行が「構成要素は少なく、文脈で複雑性を生む」タイプだということだ。
また、ピアノコード譜の需要もギターと並んで高い。コードの押さえ方そのものよりも、「どのタイミングでどのコードに切り替わるか」を視覚的に知りたいというニーズが強く、U-fretやChord Galaxyのコード譜閲覧数は、2026年に入り前年比で約1.2〜1.5倍のペースで伸びているという利用動向が各サイトのランキング推移から読み取れる。