彼女のビジュアル変遷を語る上で欠かせないのが、初期から現在に至る表現の劇的な進化だ。ナース服を身に纏い、力強いメッセージを叩きつけた『本能』時代。あのカットは、黒髪の持つ妖艶さと少年のような無垢さを同居させた、伝説的なボブ・ショートであった。
続く名盤『勝訴ストリップ』の時期には、アシンメトリーな要素や鋭利な毛先を効かせたアヴァンギャルドなスタイルを披露。時代ごとの音楽的テーマと見事に共鳴していた。東京事変での活動期には、クラシカルなレトロモードから洗練されたハンサムショートまで、多様な変化でファンを驚かせた。過去の作品をYouTubeやSpotifyで改めて見返すと、ビジュアルの変遷そのものが一つのアート作品として機能していることに気づかされる。