垂直二等分線が中学幾何学のハイライトとなるのが、「三角形の外心(がいしん)」の作図です。三角形の3つの頂点すべてを通る円を「外接円」と呼び、その中心が外心です。
外心は各頂点A、B、Cからの距離がすべて等しい点($OA = OB = OC$)です。垂直二等分線の本質である「2点から等距離にある点の集合」を思い出せば、辺ABの垂直二等分線と、辺BCの垂直二等分線が交わった交点Oこそが、点Aからも点Bからも、そして点Cからも等しい距離にある点であることが演繹的に導かれます。
教科書の証明問題では、合同条件を用いた論証が頻出します。 線分ABの垂直二等分線ℓ上に点Pをとると、中点Mに対して $\triangle PAM$ と $\triangle PBM$ において、 $AM = BM$(二等分線の定義)、$\angle PMA = \angle PMB = 90^\circ$(垂直の定義)、$PM = PM$(共通)となり、「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい」ことから両者は合同になります。対応する辺は等しいため、$PA = PB$ が厳密に証明されます。作図の直感を論理的な言葉へ昇華させるこの証明プロセスは、数学的論理力を鍛える格好の教材です。