ネット上の合格体験記やSNSの書き込みでよく見られる「出る出た英語長文18は単語が難しいから、単語帳の上級レベルを丸暗記すれば解ける」という言説は、受験戦略上きわめて危険な誤解です。
難関大長文における真の難所は、未知語の多さではなく「既知の単語が抽象概念を背負って機能していること」にあります。単語帳の1番目の訳語をいくらはめ込んでも、文脈上のメタファー(比喩)を読み取れなければ、文章全体はただの無機質な記号の連続に見えてしまいます。
さらに、「何回も反復して全文を暗記するまで音読すれば自然に読めるようになる」というアドバイスも盲点を含んでいます。構文解釈があやふやなまま、曖昧な理解の状態で音読を繰り返す行為は、誤った読み癖を脳に定着させるだけに終わりかねません。徹底的な論理分析という「メス」を入れた後に初めて、音読トレーニングが実を結ぶのです。