ネット上の情報や旅行掲示板を見渡すと、茨城県近代美術館に関して事実とは異なる認識や、来館者が現地で戸惑いがちな盲点が散見されます。トラブルを防ぐために、あらかじめ知っておくべきポイントを整理します。
誤解①:「水戸駅から徒歩でアクセスできる?」
地図アプリ上でJR水戸駅からの距離を測ると約1.5km〜2km程度と表示されるため、「千波湖を見ながら歩けばすぐ」と考える旅行者が少なくありません。しかし、水戸駅南口から美術館へ向かうルートは千波湖畔の遊歩道に至るまで信号待ちが多く、夏場の暑さや冬のからっ風の中を歩くと25分〜30分を要します。移動による体力の消耗を避けるためにも、行きは水戸駅北口または南口からの路線バスを利用し、鑑賞後に余力があれば千波湖畔を散歩しながら駅方面へ戻るルートを選択するのが賢明です。
誤解②:「千波湖の無料駐車場に停めても問題ない?」
美術館に隣接する千波公園には広大な無料駐車場が存在します。そのため「美術館の駐車場がいっぱいのときは公園駐車場に停めればよい」という情報が出回っていますが、好天の週末や千波湖でのイベント開催時、千波公園駐車場は朝早くからジョギング客や家族連れで満車になります。美術館専用駐車場(ゲート式・認証で無料)の方が回転が早いケースが多いため、まずは美術館敷地内の専用駐車場を目指し、満車サインが出ている場合のみ誘導員の案内に従うのが最も効率的です。
誤解③:「企画展がない時期は行く価値が薄い?」
「目玉の大型企画展が開催されていないと見どころが少ないのでは」という声も聞かれますが、これは大きな誤解です。同館の所蔵品展(コレクション展)は年4回程度の大規模なテーマ替えを行っており、モネやシスレーなどの西洋近代名画をはじめ、茨城ゆかりの近代洋画・日本画がゆったりとした空間で贅沢に配置されます。企画展の喧騒がない期間こそ、吉村順三が意図した「建築の静けさと光の移ろい」を純粋に味わう絶好の機会といえます。