日本警察の装備史において、銘銃として語り継がれるのが「ニューナンブM60」である。戦後、アメリカ軍から供与された不揃いな大型拳銃からの脱却を図り、新日本工業(現・ミネベアミツミ)の手によって開発された国産リボルバーだ。日本人の平均的な手格好に合わせたグリップ形状と、堅牢極まりない内部シリンダー機構は、昭和から平成にかけての警察行政を陰で支え続けた。
しかし、老朽化と製造終了に伴い、平成中期以降に後継として大量導入されたのが「S&W M37 エアーウェイト」である。アルミ合金製フレームを採用したこのモデルは、金属製でありながら圧倒的な軽さを実現した。現場の警察官からは「装着時の腰への負担が格段に減った」と歓迎された反面、あまりの軽さに反動吸収が難しく、射撃訓練における熟練がより強く求められるようになったという隠された側面も存在する。