なぜこの商店街は、他のシャッター街のような辿るべき衰退の運命を回避できたのか。その根底には、長年この地を守ってきた商店主たちの懐の深さと、飛び込んできた若い移住者・起業家たちの情熱があった。
当初は「外から来た若者」に対する警戒心や摩擦がなかったわけではない。しかし、商店街の未来に対する強い危機感が両者を結びつけた。老舗の主人が若者に接客や地域の歴史を教え、若者がSNSでの情報発信やマーケティング、店舗プロデュースのノウハウを提供する。そうした地道な対話とコラボレーションが、幾重にも重なって今のエコシステムを作り上げた。現在では、店主同士が気軽にアイデアを出し合い、季節ごとのイベントやコラボ商品を次々と発案する活気あふれるコミュニティが機能している。