八嶋の名を全国の茶の間に知らしめた代表作といえば、ドラマ『HERO』シリーズにおける検察事務官・遠藤賢司役が挙げられる。主演の木村拓哉をはじめとする濃密なキャスト陣の中で、テンポの良いリアクションと絶妙なユーモアを投入し、群像劇の潤滑油として見事な役割を果たした。
それから四半世紀近くが経過した2026年現在も、彼の進化は止まらない。近年の本格サスペンスや時代劇で見せる、ひょうきんな外面の裏に潜む狂気や切なさを漂わせる演じ分けは、劇評家からも高い評価を獲得している。「明るいコメディアン」というパブリックイメージを鮮やかに裏切る重厚な演技は、作品全体の質を一段上のレベルへと押し上げている。