屋外イベントや真夏のスポーツシーンで直面する最大の悩みが、「氷がすぐに溶けてぬるま湯になってしまう」という問題です。現場の工夫次第で、氷の持ち時間は劇的に伸ばすことができます。まず見直すべきは「氷の質」です。家庭用冷蔵庫の自動製氷機で作られた氷は急速に凍らせるため気泡が多く、融解が非常に早い性質を持ちます。長時間持たせたい場合は、純度が高く気泡の極めて少ない市販のロックアイスや、タッパー等で時間をかけて凍らせた大きな氷塊を使うのが鉄則です。
次に有効なのが、携行時の保管環境です。氷のうをそのままバッグやゴルフカートのカゴに放置すると、外気と直射日光によって外側から急速に熱を奪われます。使わない時間帯は、内側がアルミ蒸着された小型の簡易保冷バッグや真空断熱スリーブに収納しておくだけで、氷の残存時間は倍近く変化します。
なお、ネット上で散見される「氷に塩を混ぜて温度を下げる」という裏ワザには十分な警戒が必要です。塩による凝固点降下を利用すると温度はマイナス数十度まで急降下するため、そのまま肌に触れさせると瞬く間に重度の凍傷を引き起こします。身体を安全に冷やす目的においては、氷と水道水のみを使用するのが鉄則です。