なぜ、福井県の高校がこれほどまでにプロで通用する野手・投手を量産できるのか。その答えは、伝統的な根性論からの完全な脱却と、先進的なテクノロジーの積極導入にある。敦賀気比の練習場には、ハイスピードカメラや投球・打撃データの計測アナライザーが常設されており、選手は自らのフォームをリアルタイムで数値化・可視化して確認することができる。
特に降雪によってグラウンドが使えない冬場は、単なる走り込みで終わらせない。室内練習場を活用したウエイトトレーニングの数値管理、一人ひとりの骨格に合わせた関節可動域の拡大、さらには栄養管理士と連携した徹底的な体作りが行われる。冬を越えるたびに選手の球速が5km/h上がり、スイングスピードが劇的に向上する構造が、組織として完全にシステム化されているのだ。