インターネット上の掲示板やSNSでは、「PL学園の野球部休部や教団規模の縮小、PL花火芸術(教祖祭PL花火芸術)の休止に伴い、塔も解体されるのではないか」という憶測が定期的に飛び交います。しかし、PLの塔が解体される計画は現時点で存在しません。
巨塔が解体されない背景には、以下の技術的・経済的・社会的な「3つの壁」があります。
1. 数百億円規模にのぼる天文学的な解体コスト
通常の高層ビルであれば、フロアごとに解体機を載せて階上から壊していく「階上解体工法」などが使えます。しかし、PLの塔は内部が均一な階層構造になっておらず、鉄骨とコンクリートが複雑に絡み合った一体構造です。周囲に破片を落とさず安全に解体するには、高さ180mを覆う特殊足場の設置や、特殊なワイヤーソーによる細断撤去が必要となり、解体費用は見積もりだけでも数十億〜百億円規模に跳ね上がると専門家は指摘します。
2. 周辺住宅地への環境負荷と安全確保の難しさ
建設当時の富田林市周辺は広大な丘陵地でしたが、半世紀の間に周囲には住宅街や学校、商業施設が広がりました。大規模な解体工事を行えば、長期間にわたる粉塵、騒音、大型車両の往来など、地域環境に甚大な影響を及ぼすため、容易に着工できるプロジェクトではありません。
3. 教団の精神的中枢としての不変のアイデンティティ
教団の組織形態や催事の開催規模が時代とともに変化しても、大平和祈念塔は「世界平和の祈り」を捧げる精神的支柱であり続けています。定期的な外壁打診調査や構造チェックなどの最小限の維持管理を行いながら、現状のモニュメントとしての姿を維持し続けることが最も現実的かつ合理的な判断とされています。