ドラマ『大病院占拠』を語る上で欠かせない最大の謎、それが「P2計画(プロジェクト・パナケイア)」です。P2計画とはどのようなものだったのか、その骨子を整理すると、表向きの大義名分と裏に潜む非人道的な実験の実態が浮き彫りになります。
計画の主目的は、致死率の高い新型ウイルスに対抗するための「国産ワクチン開発」でした。海外製ワクチンに依存することなく、日本国内で迅速に対処できる医療インフラを整えるという名目のもと、神奈川県知事の長門裕子主導で立ち上げられた国家レベルの機密事業です。しかし、その実態は法的手続きや倫理観を完全に無視した危険極まりない人体実験を伴うものでした。
計画名にある「パナケイア(Panacea)」はギリシャ神話に登場する「万能薬の女神」を意味します。あらゆる感染症を克服する特効薬を生み出すという崇高な理想を掲げながら、その実態は人命を軽視した暴走プロジェクトへと変貌していきました。