水原氏の解雇に伴い、大谷翔平の通訳の後任として白羽の矢が立ったのが、ドジャースの編成部に所属していたウィル・アイアトン(Will Ireton)氏です。
アイアトン氏は東京都出身で、高校時代まで日本で過ごしたバイリンガル。ハワイ大学や米独立リーグでプレーした元プロ野球選手であり、2013年の第3回WBC予選にはフィリピン代表として出場した経歴を持ちます。引退後はテキサス・レンジャーズでのインターンを経て、2016年にドジャースに入団。かつて前田健太投手の専属通訳を務めてチーム内での信頼を確立しました。
注目すべきはウィル・アイアトン氏の前職・キャリアの幅広さです。前田投手の退団後、彼は単なる通訳にとどまらず、ドジャース傘下の3Aチームでデータアナリストを務め、その後はメジャーの「選手育成・能力開発マネージャー」に昇格していました。最先端のトラッキングデータ(打球速度や投球回転数など)を選手に分かりやすく伝えるエキスパートだったのです。
アイアトン氏が通訳に就任したことで、通訳業務は「私的なお世話係」から「高度な戦術支援」へと昇華しました。球団フロントの公式スタッフが通訳を兼任する形をとったことで、情報の透明性とプロフェッショナリズムが大幅に向上しています。