メディア報道と社会心理学の観点からこの現象を解剖すると、現代の情報化社会が抱える「認知の歪み(確証バイアス)」と「準社会的相互作用(パラソーシャル・インタラクション)」が色濃く反映されています。
1. 確証バイアスによる「こじつけ」の連鎖
人は一度「この2人は付き合っているに違いない」という仮説を信じ込むと、それに合致する情報ばかりを集め、矛盾する情報を無意識に排除します。狩野さんが青い服を着れば「ドジャースカラーだ」、健康食を作れば「大谷選手のためのメニューだ」と、何気ない日常の投稿がすべて交際の証拠に仕立て上げられていきました。
2. メディアとユーザーの共依存が生んだ「匂わせ消費」
週刊誌やネットメディアにとって、大谷翔平の熱愛記事は莫大なPV(ページビュー)を生むドル箱コンテンツでした。確定的な証拠がなくても「匂わせか?」「ファン騒然」というタイトルをつければ読者が集まるため、メディア側が意図的に煽り続けた側面は否めません。
情報を受け取る私たち読者も、「見たいものだけを見てしまう心理」を自覚し、出処不明の刺激的なワードに踊らされないリテラシーが求められています。