戦後の混乱期を経て経済成長の波が押し寄せると、点在していた伝統的な博徒組織は巨大なピラミッド型組織への統合を余儀なくされる。その過程で、名門としての誇りを保持しながらも、組織はやがて関東を代表する大組織である住吉会の傘下へと組み込まれていく。
独立した一家としての自治と、住吉会というメガ組織の規律。その狭間で生じた摩擦と妥協の歴史は、そのまま戦後裏社会の縮図であった。バブル経済の狂乱期には、地上げや金融ビジネスといった新たなシノギを巡って内部の主導権争いが激化。伝統的な賭場開帳から企業舎弟を通じた経済活動へのシフトは、幹部たちの世代交代と権力構造の力学を根本から塗り替えた。