テレビドラマ史においても、その足跡はあまりにも鮮烈だ。NHKの看板番組である大河ドラマにおいて、彼女は主役として堂々たる存在感を示してきた。なかでも1994年に放送された『花の乱』で演じた日野富子は、従来の悪女像を完全に塗り替える名演として今なお語り継がれている。
室町幕府の崩壊と応仁の乱の渦中で、権力闘争に翻弄されながらもたくましく生き抜く富子の孤独と母性。リハーサル室には常に張り詰めた緊張感が漂い、共演者たちもその鬼気迫るオーラに呑まれたという。歴史の荒波を生きる女性の哀歓を見事に演じ切り、テレビ史に残る傑作へと押し上げた。