大橋氏の価値観の根底には、30代前半で経験した過酷な闘病生活があります。2013年1月、当時34歳でテレ東の看板アナウンサーとして激務を極めていた最中、自宅で若年性脳梗塞を発症しました。幸いにも異変にいち早く気づき、迅速な救急搬送と適切な医療処置が行われたことで、重い後遺症を残すことなく奇跡的な回復を遂げました。
約8ヶ月間の療養を経て、同年9月に脳梗塞からの復帰を果たした際、公の場で見せた涙と決意は多くの人々に勇気を与えました。当時の手記やインタビューで彼女は、「明日が当たり前に来るとは限らない」「自分の心と体に嘘をついてまで走る必要はない」という強烈な気づきを得たと明かしています。
この命の危機こそが、その後のテレビ東京退社(2017年)や、枠にとらわれないフリーランス活動、そして最終的な海外移住へと踏み出す最大の原動力となりました。死を身近に感じた経験が、彼女から「世間体」や「地位への執着」を削ぎ落とし、本質的な自己の幸福を追求する強さを与えたのです。