衣類害虫として知られる「イガ」の生態を解明する害虫生態学の研究によれば、彼らが羊毛(ウール)やシルクを好む理由は、動物性タンパク質であるケラチンを消化・吸収できる珍しい能力を持っているからだ。化学繊維だけで作られた服は直接の主食にはならないものの、皮脂汚れが付着していれば一緒に噛みちぎられるため油断はできない。
さらに恐ろしいのは、イガの幼虫が移動しながら常に糸を吐き、衣服の表面を傷つける点だ。食害するだけでなく、歩き回るだけで生地の風合いを著しく損ねる。害虫駆除業界の専門家も、高級素材ほど幼虫にとって柔らかく食べやすいターゲットになると警告している。