平成から令和の相撲界を圧倒的な強さで牽引した元横綱・白鵬翔。史上最多45回の幕内優勝を誇る大横綱の引退以降、角界の勢力図は大きな地殻変動を起こし続けている。引退後に師匠として新たな世代を育成する過程で起きた部屋の処遇問題や統括の難しさは、レジェンドであっても土俵の外では一からの挑戦であることを浮き彫りにした。
カリスマ指導者の存在は、相撲界全体の求心力を左右する。白鵬が育てようとした革新的な相撲スタイルと、伝統的な部屋制度の調和。力士が引退して指導者へと立場を変えたとき、角界の再編はどのようなスピードで進むのか。往年のスターが土俵を去った後の影響力は、数年、数十年というスパンで相撲界の骨格を形作っていく。