大雪の朝、駅の改札前に長蛇の列を作り、冷え切ったホームで何時間も待機する光景は今なお散見されます。SNS上では「電車の運休で2時間遅刻したら遅刻控除された」「遅延証明書を出したのに評価を下げられた」といった不満の声が毎年噴出しています。
ここで知っておくべきは、「遅延証明書を出せば絶対に遅刻控除されない」という法律は存在しないという現実です。労働基準法上、遅延証明書はあくまで「不可抗力による遅れであった事実を証明する証憑」に過ぎず、遅刻した時間分の給料を支払うかどうかは各企業の就業規則の定めに委ねられています。
しかし、厚生労働省のモデル就業規則や近年の労働判例の潮流では、交通機関の発行する遅延証明書の提出があった場合、「遅刻扱いにはしない(勤怠査定上のペナルティを課さない)」とする企業が約7割を占めています。現場のリアルな防衛策としては、駅での紙の証明書配布を待つのではなく、各鉄道会社がWebサイトやアプリで発行する「オンライン遅延証明書」を速やかにスクリーンショットで保存し、出勤後即座に労務担当部署へ共有する立ち回りが不可欠です。