上島竜兵さんのリアクションが輝きを放った背景には、リーダーの肥後克広と寺門ジモンによる完璧なサポート体制がありました。トリオによるリアクション芸は、決して行き当たりばったりのハプニングではなく、舞台演劇にも通じる極めて高度なコンビネーションの上に成り立っています。
湯船の縁に立つ上島さんが「押すなよ!」と観客や共演者を煽る間、寺門ジモンは現場の熱気と緊迫感を言葉で盛り上げ、肥後克広は全体の空気とカメラのアングルを冷静に見極めます。そして上島さんが最も綺麗に水しぶきを上げられる角度とタイミングを計り、絶妙な力加減で背中を押す――この一連の流れに、わずか0.1秒の狂いも許されません。
上島さんが残した「熱湯風呂は信頼関係がないと成立しない」という言葉通り、怪我をさせず、かつ最大限の笑いを生み出すための絆と職人技が、あの数秒間のドラマに凝縮されていたのです。