乾電池のトラブルで最も深刻なのが「液漏れ」です。電池の隙間から噴き出す白い粉や粘性のある液体は、アルカリ乾電池の場合「水酸化カリウム」という強アルカリ性の劇物です。皮膚に付着すると化学やけどを引き起こし、目に入ると失明の危険性があります。
現場取材やメーカーの事故報告書から浮き彫りになる、液漏れの3大要因は以下の通りです。
- 新旧・異種の混用:残量の異なる電池や、異なるメーカー・種類の電池を混ぜて使うと、弱い電池に対して強い電池から過剰な負荷がかかり「過放電」状態に陥って内部ガスが発生・破裂弁から液が噴出する。
- スイッチの切り忘れによる過放電:電池が切れた状態で長期間放置すると、化学反応が限界を超えて電解液が外へと漏れ出す。
- 使用推奨期限を過ぎた長期装填:封口パッキン(ガスケット)の経年劣化により、密封性が失われて内部の液が染み出る。
万が一液漏れが発生した場合は、直接素手で触れず、ゴム手袋を着用して作業してください。機器の端子に付着した粉末は綿棒や乾いた布で削り落とし、重曹水や酢で不用意に濡らさず、無水エタノール等で清掃するのが安全です。
廃棄時の捨て方・処分方法についても注意が必要です。自治体の回収ボックスに出す際は、プラス極とマイナス極の両端にセロハンテープやビニールテープを貼る「絶縁処理」を必ず行ってください。電極がむき出しのまま袋にまとめられると、金属同士が接触してショートし、発熱・発火事故につながる危険があります。