CMの演出を担当したのは、後に映画監督として数々の名作を世に送り出すことになる若き日の大林宣彦氏です。当時、気鋭のCMディレクターとして海外のトップスターを起用したCMを数多く手がけていた大林監督は、ハリウッド映画のセットのような壮大な世界観を構築しました。
ロケ地となったアメリカ・アリゾナの荒野やスタジオで繰り広げられた撮影は、既存の日本CMの常識を覆すものでした。ブロンソンが上半身裸で豪快に水を浴び、オーデコロンを首筋に叩きつけるワイルドなアクション。そして、カメラをじっと見据えて顎をさする仕草は、現場の緊張感とブロンソンの野性味あふれる魅力が見事に融合した瞬間でした。
日本中を虜にした名セリフ「う〜ん、マンダム(All Mandom…)」は、台本で一言一句決められていたものではなく、ブロンソンが現場で見せた男の色気と独特のため息交じりの呟きを、大林監督が巧みにすくい取ったことで完成しました。飾り気のない男の吐息が、そのまま時代を象徴するキラーフレーズへと昇華したのです。