島根女子大生事件の捜査は、山間部の広大な地理的条件や目撃情報の少なさから、極めて過酷なものとなりました。現場に残された遺留品は極めて乏しく、島根・広島両県警が投入した捜査員は延べ31万人以上に達しました。
「被疑者死亡」という結末は、刑事裁判で犯人の口から直接動機や謝罪を聞く機会を永遠に奪うことになり、遺族や関係者に深い無念を残しました。しかし、警察が事件を諦めず、膨大な過去データと科学的解析を地道に突き合わせ続けたことが、迷宮入りを防ぎ、真相の解明へと繋がりました。
防犯カメラの台数が現在よりもはるかに少なかった2009年当時の捜査難度が浮き彫りになると同時に、電子機器に残されたデジタルデータの解析技術が凶悪事件の解決に決定的な役割を果たすことを示す歴史的な捜査事例となりました。