感謝祭の歴史は、予期せぬドラマと紙一重のハプニングの連続だった。生放送ならではの機材トラブル、解答ボタンの不具合、興奮した出演者の暴走。画面が騒然とする緊迫した局面で、スタッフが最も頼りにするのが島崎のインカムを通じた判断力だという。
番組関係者が明かす。「フロアディレクターの指示が錯綜する瞬間でも、和歌子さんはイヤモニの声を瞬時に整理し、出演者を傷つけない言葉で状況をサラリと笑いに変えてしまう。歴代の名シーンと呼ばれるハプニングの数々も、彼女が絶妙な合いの手で『バラエティの文脈』に引き戻したからこそ、伝説として成立した」。
台本には書かれていないアドリブの交通整理、そして時に出演者へ浴びせる愛ある一喝。スタジオがどれほど荒れ狂おうと、彼女の凛とした声が響けば全員が自然と前を向く。30年以上積み上げた信頼関係があるからこそ、俳優陣も芸人も安心して素の表情をさらけ出せるのだ。