認知症の介護現場は、決して綺麗事だけでは済みません。徳光氏も近年のメディア取材において、日々の生活で直面する生々しい困難をありのままに語っています。
最も周囲を驚かせたのは、早苗さんが「ちょっと買い物に行ってくる」と出かけたまま、何時間も自宅に戻らなかった失踪トラブルのエピソードです。連絡も取れず、記憶が曖昧になった状態でどこへ向かったのか分からない恐怖。家族や近隣の協力によって無事に保護されたものの、徳光氏はそのとき「妻の病状が確実に進んでいること」を突きつけられ、深い恐怖と焦燥感を覚えたと吐露しています。
また、食事の準備や薬の管理、同じ会話の繰り返しといった日常の細かな変化にも、苛立ちを覚える瞬間があったといいます。しかし、そうした感情を抱くたび、徳光氏は「これまで自分を支え続けてくれた妻」の姿を思い返し、自らの心を整えてきました。
SNSやネット掲示板(5ちゃんねるや知恵袋など)でも、徳光氏のこの告白に対して「徳光さんの言葉に救われた」「弱音も含めて隠さずに話してくれる姿勢が励みになる」といった同世代の介護者からの共感の声が相次いでいます。国民的アナウンサーという立場でありながら、飾らない素顔で介護の苦悩を語る徳光氏の姿勢は、多くの人々に勇気を与えています。