地球が丸い決定的な理由とは?重力と自転の仕組みや平面説の真相を解剖

地球が丸い決定的な理由とは?重力と自転の仕組みや平面説の真相を解剖

地球が丸い決定的な理由とは?重力と自転の仕組みや平面説の真相を解剖の疑問点について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

宇宙船や人工衛星が存在しなかった古代においても、人間は卓越した観察眼と論理的思考によって「地球が丸いこと」を完全に証明していました。その先駆者が、古代ギリシャの哲学者アリストテレス(紀元前384年〜紀元前322年)です。

アリストテレスは著書『天体論』の中で、地球が球体である証拠として以下の決定的な観測事実を提示しました。

  • 月食に映る地球の影:月食の際、月に投影される地球の影は常に「円弧(丸い縁)」を描いている。平らな円盤であれば角度によって直線や楕円の影になるはずだが、いつ観察しても影が丸いのは、地球があらゆる方向から見て球体である動かぬ証拠である。
  • 星座の高度変化:北へ旅をすると北極星の高度が上がり、南へ移動すると南天の星座(カノープスなど)が地平線上に現れる。大地が平面であれば、どの地点から見ても同じ星が同じ角度で見えるはずである。
  • 水平線へ消える船の姿:沖合へ向かう船を観察すると、まず船体が水平線の下へ隠れ、最後にマストの先端が見えなくなる。これは水面が滑らかに湾曲している物理的な証左である。

この球体説をさらに発展させ、驚くべき精度で地球の大きさを算出したのが、アレクサンドリアの図書館長を務めたエラトステネス(紀元前276年頃〜紀元前194年頃)です。

エラトステネスは、夏至の日の正午、エジプト南部のシエネ(現在のアスワン)では深い井戸の底まで太陽光が届き、垂直に立てた棒に影ができない(太陽が天頂にある)という記録を知りました。一方、同日同時刻に約800km北に位置するアレクサンドリアで同様の観測を行うと、垂直の棒に対して太陽光が約7.2度(全円360度の50分の1)傾いて影を作ることを発見しました。

「シエネとアレクサンドリアの距離」が「地球全周の50分の1」に相当するという幾何学的な比例計算から、彼は地球の全周を約25万スタディオン(現代の換算で約39,375km〜46,000km)と算出しました。現代の人工衛星による実測値(赤道全周 約40,075km)と比較しても、誤差わずか数パーセントという驚異的な精度です。2200年以上も前の人類が、棒と影の計測だけで地球のスケールを正確に暴いていました。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。