高崎を語る上で、まず避けて通れないのが「高崎パスタ」だ。群馬県は全国有数の小麦の生産地であり、昔からうどんや粉もの料理が親しまれてきた。この豊かな小麦文化が洋食と融合し、独自の進化を遂げたのが高崎のパスタカルチャーである。特徴的なのは、その圧倒的なボリューム感と濃厚なソースだ。普通盛りが他県の特盛りサイズに匹敵することも珍しくない。
このパスタ文化を象徴するビッグイベントが、毎年秋に開催される街ぐるみの食の祭典「キングオブパスタ」だ。市内各所の名店がプライドをかけてオリジナルの一皿を出品し、来場者の投票によって王者を決定する。かつて「シャンゴ」や「デルムンド」、「ボンジョルノ」といった伝説的店舗が打ち立てた黄金律は、いまや若手シェフたちによって多様なアレンジが加えられ、新時代の味わいへと昇華されている。