厩戸皇子と聖徳太子の違いとは?教科書改訂の真相と実在説を徹底解明

厩戸皇子と聖徳太子の違いとは?教科書改訂の真相と実在説を徹底解明

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歴史の授業で慣れ親しんだ「聖徳太子」という呼称と、本来の「厩戸皇子」。両者の最大の違いは、「生前の本名(実名)」か「死後に贈られた尊称(諡号・贈り名)」かという点にあります。

厩戸皇子(用明天皇の皇子)が生きていた飛鳥時代当時、本人は「厩戸(うまやど)」や「厩戸王(うまやどのおう)」と呼ばれていました。一方の「聖徳太子」という名は、彼がこの世を去ってから100年以上が経過した奈良時代中期の漢詩集『懐風藻』(751年)や『日本書紀』(720年)の編纂期以降、仏教の守護者や聖人として崇められる「太子信仰」の広がりとともに定着した呼び名です。

文部科学省の学習指導要領や近年の歴史教科書において教科書表記変更の理由となったのは、まさにこの「史実と信仰の分離」でした。長らく「聖徳太子」という単独表記が採用されていましたが、歴史学界から「歴史教育においては、信仰上の人物像ではなく、同時代を生きた実在の政治家としての実名を用いるべきだ」との指摘が強まりました。その結果、現在では「厩戸皇子(聖徳太子)」や「厩戸王」と併記する形がスタンダードになっています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。