一般に「電動車椅子」と呼ばれる乗り物には、大きく分けてレバー操作で動かす標準型電動車椅子と、ハンドルが備わったスクーター型の「シニアカー(ハンドル形電動車椅子)」が存在します。両者の速度や機構面での違いを正しく理解しておくことは、利用者の身体状況に合った安全なモデル選びに直結します。
スズキの代表的モデルである「スズキ セニアカー」は、前進時速1〜6km、後進時速1〜2kmをダイヤルで無段階に調整可能です。一方、デザイン性と高い走破性で注目を集める「WHILL(ウィル)」の最新ラインナップ(Model C2やModel Fなど)では、4段階のWHILL 速度設定(1速:約1.5km/h、2速:約3km/h、3速:約4.5km/h、4速:約6km/h)が採用されており、室内外の状況に合わせて手元のコントローラーで瞬時に速度帯を切り替える設計が施されています。
急勾配の多い日本の住宅地において極めて重要なのが「電動車椅子 坂道 登坂能力」です。JIS規格(JIS T 9203)では標準的な登坂角度が最大10度(傾斜率約17.6%)と定められており、国内主要メーカーのモデルはこの基準をクリアし、急坂でも自動減速・ずり落ち防止機能を標準装備しています。