立川でピッツァを語るなら、まずは焼き手の矜持が宿る「薪窯」に注目しなければ始まらない。ガスや電気オーブンでは決して出せない、表面のサクッとした軽快な歯ざわりともっちりした気泡の弾力。この絶妙なコントラストを生み出すのは、職人が薪のくべ方を秒単位で見極める経験値に他ならない。
今、立川のランチタイムで話題をさらっているのは、妥協なきクオリティを保ちながら1,000円台半ばで提供される贅沢なセットメニューの数々だ。新鮮な朝採れ野菜を使ったボリューム満点のインサラータ(サラダ)、自家製ドルチェ、そして職人が焼き立てを提供するメインディッシュ。日常の昼食を特別な体験へと昇華させる仕掛けが、路地裏の隠れ家から駅直結のフロアまで至るところに散りばめられている。
「今日の昼、どこで何を食べるか」という何気ない選択が、これほど悩ましくも刺激的な街は多摩地域広しといえども他にない。知る人ぞ知る数量限定の平日特別ピッツァや、週末だけの限定トッピングなど、事前の情報収集がランチの勝敗を分ける鍵となっている。