なぜ銀座にしかわのパンは、これほどまでに耳まで柔らかく、しっとりとした口溶けを実現できるのか。その答えは、製パン業界の常識を鮮やかに覆した仕込み水にある。
通常のパン作りでは天然水や浄水が使われることが多い。しかし、同店が採用したのは独自に開発されたpH値の高いアルカリイオン水だ。アルカリイオン水は小麦粉やバター、蜂蜜、生クリームといった厳選素材の旨味を極限まで引き出す効果を持つ。水そのものが素材の持つ潜在能力を覚醒させているのだ。
一見するとシンプルな食パン。だが、その背後には科学的なアプローチと職人の地道な試行錯誤が隠されている。噛めば噛むほど広がる深い味わいは、この特別な水なくしては生まれ得なかった。