2024年10月30日、東京地裁で行われた民事訴訟において、冨田真由さんは事件後初めて法廷での証言に立った。約5年の長期審理を経て、ついに本人が口を開いたこの証言は大きな注目を集めた。傍聴席と証言台の間には遮蔽措置が取られ、冨田さんは「か細い声」で証言したと報じられている。
法廷で彼女が語ったのは、事実だけではなかった。感情だった。法廷で冨田さんは「裏切られた気持ち」と語り、当時の警察対応への強い不信と失望を明かした。事件前から加害者の執拗なつきまといやSNSでの脅迫的な投稿に恐怖を感じており、「殺されるかもしれない」との危機感を持って警視庁武蔵野署に相談していたと証言している。
相談は、軽く扱われた。SNSの書き込み71枚、スマートフォンの保存画面70枚を証拠として提示し、被害の切迫性を訴えていたそうだ。しかし、警察側の対応は形ばかりで、実質的な対策は講じられなかった。
法廷に立った理由について、冨田さんはこう言った。「私と同じように不安や恐怖を感じている人たちが、安心できる世の中になってほしいとの思いで裁判を始めた」——怒りではなく、願いだった。