もっとも、ここに至るまでの道のりがすべて順風満帆だったわけではない。教員が解説を最小限に抑え、伴走者・ファシリテーターに徹する指導への転換には、現場での戸惑いも大きかったという。
「最初は『何をすればいいか指示してください』と立ち尽くす生徒もいました」。現場の担当教諭は率直に明かす。教え込みたい衝動を抑え、自ら問いを立てて検証させるアプローチを粘り強く続けた結果、子どもたちの目つきが変わった。主体的に調べ、議論し、プレゼンテーションを行う習慣がついたことで、思考力や表現力を問う学力テストの成績にも好影響が出始めている。