国内外の美術ファンの間で、いま改めて東京国立近代美術館の存在価値が高まっています。その背景にあるのは、単に著名な芸術作品を並べるだけでなく、「日本が近代化の過程で何を獲得し、何を葛藤してきたのか」を鋭く問い直すキュレーションの質の高さにあります。
館内の中核を成す東京国立近代美術館 MOMATコレクション(所蔵品展)は、4階から2階へとフロアを降りながら鑑賞する独自の動線設計が採用されています。明治の洋画導入期における伝統と革新の衝突から、大正の個性尊重、昭和初期の戦争画、そして戦後の前衛芸術から現代アートまで、時代順に日本の精神史を追体験できる構造です。
とりわけ注目すべきは、教科書に必ず登場する東京国立近代美術館 重要文化財の数々です。原田直次郎の『騎龍観音』、菱田春草の『落葉』、萬鉄五郎の『裸体美人』、岸田劉生の『道路と堤と板塀(切通之写生)』や『麗子肖像(麗子五歳之像)』など、近代日本絵画の到達点とも言える国宝級の至宝が、保存状態を徹底管理された上で季節やテーマに合わせて順次公開されています。東京国立近代美術館 2026年最新の展示方針においても、これらの名品が新たな文脈で再配置され、訪れるたびに異なる発見をもたらす仕掛けが高く評価されています。