膨大な身元特定が進んだ一方で、岩手県や宮城県をはじめとする被災地には、いまだ氏名が特定できず家族のもとに帰れていない遺体・遺骨が存在します。これらの遺骨は各自治体の合同納骨堂や寺院の霊園に丁重に安置され、行政や警察による管理が続けられています。
岩手県警や宮城県警では、身元不明遺体の身体的特徴、発見場所、身につけていた貴金属や衣類の写真を公式ウェブサイト上で公開し、広く一般からの情報提供を呼びかけています。数ミリ単位の指輪の刻印や、衣類のタグ情報から遺族の手がかりが見つかる事例も報告されています。
遺族の高齢化が進む中、各地の納骨堂を訪れて手を合わせる家族の「せめて一片の骨だけでも家に連れて帰りたい」という切実な願いに応えるため、警察は最新の鑑定技術を用いて過去の鑑定結果を再精査する取り組みを今も維持しています。