一方で、大学撤退がもたらした地元・群馬県板倉町への影響は甚大でした。開設当時、町や群馬県は多額の公費を投じてインフラ整備や用地買収を支援し、東武日光線には請願駅として「板倉東洋大前駅」が開業。約2,000人規模の学生や教職員が暮らす学生街として発展してきた歴史があります。
それだけに、東洋大学による撤退方針が発表された際には、地域経済の衰退や空きアパートの急増を危惧する地元住民・行政から強い反発が巻き起こりました。町と大学の間では、撤退に伴う地域支援や地域貢献策、残された施設の取り扱いを巡って複数年にわたる協議が重ねられました。
学生の姿が消えた駅前商店街や学生向けアパート群は大きな転換期を迎えています。通勤客や地元利用者が行き交う静かな住宅都市へと表情を変えつつも、かつての賑わいを取り戻すための新たなまちづくりが模索されています。